2025年5月、人気アイドルグループ・嵐のメンバーでありニュースキャスターの櫻井翔さんが、台湾の頼清徳総統へのインタビューを行い、その内容が大きな話題となりました。
特に台湾を「国家元首」として扱ったことや、中国の軍事的な動きについて話した点が、中国側から強い反発を受けました。
政治や国際問題が苦手な人にもわかりやすいように、なぜこのインタビューが国際問題になったのか、くわしく解説します。
櫻井翔の国際問題が話題
2025年5月、人気アイドルでありニュースキャスターの櫻井翔さんが、台湾の頼清徳総統へのインタビューをテレビで放送しました。
このインタビューが大きな話題になりました。
なぜかというと、
- 櫻井翔さんが台湾の頼総統を「国家のトップ」として紹介したこと
- 台湾と中国の関係はとてもむずかしくて敏感な話題だから
- 中国がこのインタビューに強く反対したから
です。
さらに「アイドルがこんな政治の話にかかわっていいの?」という意見もSNSでたくさん見られました。

これがなんで国際問題になったんだろう?
櫻井翔のインタビューがなぜ国際問題に?
とっても簡潔にわかりやすく言うと、
ということです。



まずは台湾と中国の歴史からみていこう!
台湾と中国の関係はとても複雑
台湾は自分たちの政府を持ち、実質的には一つの国のように動いています。
しかし、中国は「台湾は中国の一部」と考えています。
中国:「台湾は中国の一部だ!」
- 中国(中華人民共和国)は「一つの中国原則」を主張。
- 「台湾は昔から中国の領土であり、分裂国家ではない。ゆくゆくは平和的にでも統一するべき」と考えてる。
- だから、他国が台湾を「独立国家」のように扱うと問題になる。
台湾:「うちら、もう独立してるじゃん?」
- 台湾(中華民国)は、1949年の内戦後に中国大陸から逃れてきた国民党政権がつくった政府。
- 現在は民主的な選挙で政権交代もあり、実質は独立国家のように機能してる。
- でも正式に「独立」を宣言すると中国が軍事的に動く可能性があるので、ギリギリのバランスで成り立ってる。
そのため、台湾のリーダーを「国のトップ」として扱うことは、中国にとって大きな問題になります。



じゃあ、櫻井翔さんのインタビューのどこが問題だったんだろう?
インタビューでの「問題ポイント」
櫻井翔さんのインタビューは、次の3つの理由で問題になりました。
- 頼総統を「国家元首(国のトップ)」として紹介
中国が「台湾は国ではない」と言っているので、中国に反対されました。 - 軍事的な話を含んでいた
頼総統が「中国が軍事的に威かくしている」「台湾のことが戦争になれば日本にも関係する」と話したことに櫻井翔さんが同意するような姿勢を見せました。
これも中国にはよく思われません。 - アイドルが政治の話をすることへの反応
櫻井翔さんはニュースの仕事も長いですが、「嵐」というアイドルグループのメンバーでもあります。
「政治の難しい話にアイドルが入るのは軽い」と感じる人がいるようです。
世間的にはまだまだ「嵐の翔くん=アイドル」というイメージが強いのでしょうね。
なぜ台湾の問題は国際社会で注目されるの?
なぜこれほど台湾の問題が国際的に注目を集めているかというと、
- 地理的に危険な場所
台湾のまわりの海は、世界で一番緊張が高い場所の一つです。もし中国が軍事行動を起こしたら、日本やアメリカも巻き込まれるかもしれません。 - 経済に大きな影響がある
台湾は世界の半導体(スマホやゲーム機に必要な部品)の約60%を作っています。もし台湾で問題が起きると、世界中の製品が作れなくなるかもしれません。 - 国同士のバランスが難しい
多くの国は中国とも台湾とも仲良くしたいので、台湾を「国」とはっきり認めるのは避けています。だから櫻井翔さんのインタビューは、バランスを崩すものと受け取られました。
各国が「触れてるけど触れてないフリしてる」くらいのデリケートゾーンに、櫻井翔さんがズカッと突っ込んじゃったと捉えられているようですね…。
さらに、今回は相手が台湾総統という超センシティブな立場の人物。
外交に使われてる?
日本の意図は?
と裏を勘ぐる声も増えてしまったようです。
まとめ
櫻井翔さんのインタビューが国際問題になったのは、
- 台湾のリーダーを国のトップとして扱ったこと
- 中国を刺激する軍事的な話があったこと
- アイドルというイメージで政治問題に関わったこと
が重なったためです。
櫻井翔さん自身は、真面目で努力家です!。
しかし、「発信者のイメージ」と「テーマの重さ」が釣り合わないと、どんなに誠実にやってても疑問視されてしまう…
それが今の難しいところですね。
今回の出来事から、ニュースを伝える人がどんな言葉を使うか、そして国際政治の難しさをみんなで考えるきっかけになりました。