2025年5月、岐阜県の高校フェンシング界で大きな話題となった出来事がありました。
岐阜羽島北高校の選手が、インターハイ予選(女子エペ個人戦)において 故意に負けた とされるのです。
「え、なんでそんなことを?」と疑問に思いますよね。
この記事では、その背景や理由、そしてこの出来事がもたらした波紋について、わかりやすく整理してみます。
故意に負けるように指示?なぜ選手は従ったのか
「チームで2人インターハイに送り出したい」という思いがあったと予想されています。
この試合は6人による総当たり戦で、上位2人にインターハイ出場権が与えられる形式でした。
最終戦直前の勝敗表
選手 | 勝敗 | 状況 |
---|---|---|
A選手(岐阜羽島北) | 4勝0敗 | すでに出場圏内 |
B選手(岐阜羽島北) | 2勝2敗 | 最終戦で勝てば3勝で可能性あり |
この時点で、A選手は勝っても負けてもインターハイへの出場は確実。
しかし、B選手は勝たなければ出場できないというギリギリの状態でした。
A選手 vs B選手:勝敗のシナリオ
- Aが勝った場合:
- A選手:5勝0敗(1位確定)
- B選手:2勝3敗(出場権なし)
- Bが勝った場合:
- A選手:4勝1敗
- B選手:3勝2敗
- → 2人ともインターハイ出場の可能性が高くなる
最終戦で、これまで無敗だったA選手が突然B選手に敗北。
❗「これまで4勝0敗だったA選手が、どうしてB選手に負けたのか?」
観戦していた関係者や他校の監督たちは、その試合内容に不自然さを感じました。
そして後に、B選手側の関係者が「A選手に故意に負けてほしい」と依頼していたことが明るみに出ました。
岐阜羽島北高校の選手が故意に負けたことが判明!再試合が決定
この一件により、岐阜県高体連は試合の結果を無効とし、再試合の実施を決定。
フェンシングに限らず、他の競技にとっても大きな教訓となりました。
ただし、一度傷ついた信頼や、選手たちの心に残ったしこりは簡単には消えません。
たとえ本人に悪気がなかったとしても、「勝敗を操作する」という行為は、スポーツの根幹を揺るがす重大な問題です。
スポーツマンシップとは何かを考える
この事件を通して、改めて考えさせられるのは「スポーツマンシップとは何か?」ということ。
スポーツはただ勝ち負けを競うだけではなく、「正々堂々と戦う」「ルールを守る」「相手をリスペクトする」ことが大切です。
たとえ出場権が懸かっていたとしても、ズルをしてまで勝つ意味はあるのか?
この問いを、関係者だけでなく私たちも胸に刻むべきだと思います。
まとめ:誰のための勝利なのか
岐阜羽島北高校のフェンシング部の件は、単なる「不正行為」では終わらせてはいけない出来事です。
選手がなぜ従ったのか、その裏にある空気やプレッシャーをしっかり見つめる必要があります。
一人ひとりの努力を裏切らないために。
そして、純粋にスポーツを楽しむ心を守るために。
この事件から私たちが学ぶべきことは、きっとたくさんあるはずです。